永遠に・・・・の巻き

永遠に・・・・の巻き

2008年8月6日(水)

先日、音楽録音が終わってから
大通りを見下ろせる喫茶店で休んでいたとき
歩いてる子供が握っていた赤い風船が手を離れ
どんどん空へ・・・。(映画のワンシーンのよう)
女の子は泣きべそ。なぐさめるお母さん。
あらまぁ可哀想に。

こんな光景を僕も昔、自分の娘で記憶しています。

近所の薬屋さん。お気に入りの美人お姉さんからもらった
大事な風船を空に飛ばしてしまって
泣きべそかいてる娘(幼稚園年長だったと思う)に
「風船ならまたパパがもらってあげるからね」そうなぐさめて
空に吸い込まれ小さく消えていく風船を目で追いながら、
「あの風船どこに行くのかな」と娘は言いました。
「空の向こうじゃないの」
「空の向こうってどこ?」
「・・・ずっと向こうさ」
「ずっと向こうって?」
「・・・・とにかく向こう・・・空の果て・・いつか消えちゃうかな・・」
禅問答みたいになってしまって僕も飽きてきたころだった。
娘が、「あの風船にもう会えないんだね」
と、ポツンと言った。
同じような風船はもらえばあるのでしょうが
大好きだったお姉さんにもらった「あの」赤い風船には二度と会えない。
突然起きた永遠のお別れだったんだということを感じたのかもしれません。

人はよく「永遠」にお別れとか、「永久」にお別れとか、言葉で言うけれど
時の旅人である僕達は、それがどのくらいのことか
なんて判らないでいる。
一瞬の時に、どうやらそれ(永遠)が存在しているらしいと
うっすら感じるものらしい・・・。

今日は8月6日広島原爆の日・・・。
永遠と呼ぶには痛ましすぎるけれど。

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